The meaning of cointreau
  COINTREAUの意味
COINTREAUとはお酒の名前でお菓子などに良く使われる蒸留酒である。
製造元のコアントロー社は、フランスのロワール地方アンジェ市の製菓職人アンドルフ・コアンコローと弟のエドアール・ジャン・コアントロー/Adolphe&Edouard-jean Cointreauが、1849年にフルーツの蒸留酒を作ってスタート。後、エドアール・ジャンの息子エドアールが世界各地から集めたオレンジの果皮で飲み心地のいいキュラソーを作り出した。当時のホワイト・キュラソーはかなり甘みが強かったが、エドアールの作ったものは、その甘みを抑えてあり、ラベルの上にトリプルセック/Triple Sec(3倍辛い)と大書きした。実際に甘みを3分の1に減らしただけでなく、比喩的な表現であったが、「コアントロー社の”トリプル・セック”は甘みが穏やかでおいしい」という評判が立ち、トリプルセックという言葉がこの製品の代名詞になっていった。

 ところが、他のリキュール・メーカーがこれに追随して、やや甘みを抑えたものをトリプル・セックと称して売り出すようになったため、コアントロー社はこの表現をラベルからはずし、ただ単にコアントロ−の名で売るようになって、現在に至っている。

 コアントローの製法は、配置のピガラードという品種のビター・オレンジの乾燥果皮を水に浸漬して戻した後蒸留。また、ブラジルのベラという品種のスイート・オレンジ果皮を冷凍で輸入して、中性スピリッツに浸漬後蒸留。両者の液をミックスして、中性スピリッツを加え、単式蒸留機で2回蒸留を繰り返し、オレンジ果皮香味の濃厚なアルコール度数80度のアルコール液を作る。そして水、シロップを加えた後冷却、濾過して製品となる。

 ただ、製造過程で独自のノウハウが加味されていることは確かで、甘やかな香りにはオレンジの花からの抽出液も利用されているようだ。また、他の柑橘系果皮や、各種スパイス類も隠し味的に使われているといわれるが、その絶妙な味わいは秀逸といっていい。